森のひとコマ

森のひとコマ|森にひらく秋の市

夜の森の「どんぐり市」で温かい飲み物を出すフクロウと、並ぶ動物たちの様子
モーリー

森の広場で秋に開催される、どんぐり市。

森の仲間たちが待ちに待った、年に一度の催しです。

秋の夜、森の広場に並ぶ「どんぐりクッキー」の屋台。ランタンの灯りの下で、リスの店主がクッキーを並べ、キツネやビーバー、ウサギたちが順番に並んでいる。
なかまたちの視線があつまるどんぐりクッキー

森の夜が深まると、屋台のあかりが点々と灯り、

木の実やお菓子の香りが漂いはじめる。

湯気の立つ大きな鍋からは、はちみつ入ショウガ湯の甘い香りが広がった。

モーリーも湯気のたつカップを両手で包み、

ひと口すすると、ふっと目を細めた。

「秋の森は…やっぱり、あたたかい」

待ちくたびれて、しっぽをポンポンしながら列に並ぶビーバーは、

焼きたての「どんぐりクッキー」がお目当て。

木の実の屋台や、森の手仕事の品々も次々と並び、広場は少しずつ、秋色のにぎわいに包まれていった。

夜の森で、木のベンチに座って温かい飲み物を手にするフクロウと、ランタンの灯りに照らされながらどんぐりクッキーを並べるリス
秋の森は…やっぱり、あたたかい
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