森のひとコマ

森のひとコマ|月明かりの音楽会

夜の森の木陰に、楽器が並べられている。どんぐり型ランタンの灯りに照らされ、森のひとコマの文字が浮かぶ。
モーリー

風が森をかすめたあと、遠くから楽器の音が響いてきました。

森の広場の奥に、ひとつ、またひとつとランタンがともり、

そのあかりに導かれるように、動物たちが静かに集まってきます。

そこにいたのは、森の楽団の4人。

それぞれが森の素材でつくった、手づくりの楽器をかかえています。

フルート、ギター、シロフォン、そしてカホン。

異なる楽器の音が、草の上をそっとすべって重なり合い、夜空へと舞いあがります。

カホンを叩くビーバーは、

しっぽでポンポンと地面をたたくようにリズムをとります。

しっぽの音が、ときおり風とまざって、

森じゅうに、心地よいリズムが響きます。

──静かな森の、ちいさな音楽会。

心が満たされる、森のひとときです。

月明かりのもと、森のなかで動物たちが音楽会を開いている。フクロウ、ビーバー、ヤマネコ、リスがそれぞれ楽器を演奏し、周囲には動物たちの観客が静かに見守っている。
月明かりのもと、音楽会がはじまりました。
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