第八幕|前提が立ち上がる(最有効使用)

モーリー

効用を用途で具体化する。

🐈 ニャッタ:
「結局……どんな使い方を前提に考えればいいの?」

🦉 モーリー:
「ここまでの話、ぜんぶ——
その“前提”によって動き出すんだ。」

少し間をおいて、モーリーが続ける。

🦉 モーリー:
「同じ不動産でもね、どんな使い方を前提にするかで、見えてくる価格が変わるんだよ。」

🐈 ニャッタ:
「たしかに……」

🦉 モーリー:
「だからまず——
“どう使われる場所か”を見極める必要がある。」

🐈 ニャッタ:
「用途が……前提?」

🦉 モーリー:
「そう。」
「市場のなかで自然に選ばれていく使い方。」
「それを前提にして、
はじめて価格が立ち上がる。」

🐈 ニャッタ:
「……自然に選ばれていく使い方」

🦉 モーリー:
「うん。
無理がなくて、
そのまま続いていく使い方。」

🐈 ニャッタ:
「……続いていく。」

🦉 モーリー:
「かけたお金に見合っていて——
市場の中で自然に選ばれていくもの。
そういう前提に、
人は安心して資金を置くんだ。」

🐈 ニャッタ:
「それが……最有効使用?」

🦉 モーリー:
「そうだよ。」

🐈 ニャッタ:
「いちばん高くなる使い方……ってこと?」

🦉 モーリー:
「うん。」
「最有効使用はね——
“いちばん高くなる使い方”でもあるけど、その使い方で続いていくことも前提にしてる。」

🐈 ニャッタ:
「……最有効使用は先に決めるんじゃなくて、
分析の結果、見えてくるんだね。」

🦉 モーリー:
「うん。」
「考えながら少しずつ近づいていって、
最後に“これだ”と定まる。」

🐈 ニャッタ:
「でも……前提って、
先に決めてるようにも見えるよね。」

🦉 モーリー:
「そう見えるよね。」

少しだけ、モーリーの声が静かになる。

🦉 モーリー:
「前提はね——
分析して決まる。」
「でも、その前提がないと、
分析は始まらないんだ。」

🐈 ニャッタ:
「……前提なのに、あとから決まる。」

🦉 モーリー:
「誰がその場所を使うのかが見えてくると——
その使い方も、少しずつ定まってくる。」
「そして、その使い方が定まってくると——
そこに立つ人の姿も、見えてくるんだ。」

🐈 ニャッタ:
「……前提が、最初で最後なんだ。」

🦉 モーリー:
「そういうこと。」

🐈 ニャッタ:
「……見えるものが、変わる。」

🦉 モーリー:
「どんな使い方で見るかが決まると——
世界の見え方も、ひとつに定まる。」

終幕へ

🔗 最有効使用|星空図鑑
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