土地を見る
E01 土地利用状況
対象地が現在どのように使われているかを確認する。登記上の地目と現況が一致しない場合がある。
① 現在どう使われているか
建物あり/なし
ありの場合は貸家?自用?用途は?
更地/駐車場/未利用/一時利用(資材置場など)
② 現況と資料のズレ
登記にない建物/想定外の利用/仮設物/増築
E02 規模・形状
地積・間口・奥行・形状・規模・隅切りを確認する。
地積
登記簿記載の面積。実測値と異なる場合がある。
間口・奥行
道路に接する長さと、その奥行き。建築や利用に影響する。
形状
整形地・不整形地・旗竿地など。不整形な土地は利用が制約される場合がある。規模によって影響の程度は異なる。
規模
敷地全体の大きさ。利用可能性に関わる。用途地域別の標準的画地規模との対比も意識する。
隅切り
角地で道路に面した部分の処理。建築制限に関わる。
E03 境界
境界の位置・確定状況、境界標の有無、越境・被越境を確認する。
将来の紛争や費用負担につながる可能性があるため、注意が必要な項目である。
境界の確定状況
以下の段階を区別して確認する。
・官民境界(道路・水路等の公有地との境界)の確定:道路管理者・河川管理者との立会・境界確定書
・民民境界(隣接地との境界)の確定:隣接所有者との立会・筆界確認書
登記所備付地図(14条地図)または公図、地積測量図を取得し、現地の境界標と照合する。地積測量図がない場合や古い場合は、実測との差異が生じる可能性がある。未確定の場合、地積が確定的でない可能性がある。
境界標
境界標の有無と種類を現地で確認する。
越境・被越境
対象地からの越境と、隣地からの越境(被越境)を確認する。ブロック塀・雨どい・植栽など、目視では判断しにくいものもある。依頼者に覚書の有無を確認する。
筆界特定制度
境界紛争に至らずに筆界を特定する制度(不動産登記法131条以下)。未確定境界の物件における対応方策として把握しておく。
E04 地勢
高低差・傾斜・道路との高低関係を確認する。
敷地内の高低差や傾斜の有無、道路面との関係を現地で確認する。造成や擁壁が必要な場合、費用負担につながる可能性があるため注意が必要な項目である。
がけ条例
建築基準法に基づく自治体条例により、高さ2m超のがけの上・下に建築する場合、擁壁設置や離隔距離が要求されることがある。傾斜地・段差のある敷地では確認する。
E05 見えない制約
土壌汚染・埋蔵文化財・地下埋設物の有無を確認する。
目視では判断できない要因であり、利用制約や費用負担につながる可能性があるため、注意が必要な項目である。
土壌汚染
以下の流れで確認する。
① 地歴調査:登記簿の旧地目、住宅地図の旧版、空中写真等で過去の土地利用履歴を確認する。工場・ガソリンスタンド・クリーニング店・印刷工場等の履歴があれば土壌汚染リスクを意識する。
② 法令上の指定区域の確認:要措置区域・形質変更時要届出区域の指定の有無を、都道府県・政令市の土壌汚染対策部署で確認する(土壌汚染対策法6条・11条)。
③ 汚染の程度の特定が必要な場合は、土壌汚染状況調査の結果報告書を確認する。汚染の特定は他の専門家との連携が必要になる場合がある。
埋蔵文化財
周知の埋蔵文化財包蔵地に該当するかを確認する。確認先は各市町村の教育委員会。該当する場合、土地の形質変更を行うときは工事着手の60日前までに教育委員会への届出が必要(文化財保護法93条)。試掘調査・本発掘調査が必要となる場合、工期・費用への影響が生じる。
地下埋設物
地歴調査や現地調査で端緒を確認する。