森のひとコマ

森のひとコマ|夜桜ひとひら

夜の森の広場に咲く夜桜と舞い落ちる花びら。敷物の上には三色団子が並ぶ、春の情景。
モーリー

森の広場の桜が、静かに咲いている。

風が通るたび、

花びらがひとひら、またひとひら舞い落ちる。

敷物の上に、三色団子が並ぶ。

モーリーが早起きしてつくった、お手製の団子。

ニャッタが一本手に取り、

「春って、甘いね」とつぶやく。

レコルは、まだ何も言わずに、

二本目に手をのばす。

モーリーは少し離れた場所で、

舞い落ちる花びらを見上げている。

モーリーの羽先に、花びらがひらり。

「咲くのは一瞬だが、

待つ時間は、ずいぶん長い」

そう言って、団子をひとくち。

モーリーは羽をふるわせて、

ほんの少し、目を細めた。

風がまた、やわらかく通りすぎる。

夜の森に、春がやってきた。

夜桜が見事な森の広場。敷物の上に三色団子が載った皿が置かれ、花びらが舞っている。
花びらが、ひとひら。
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